前回のBlogでは「ライブでプレミアム価格のチケットを設定しても、JASRACが徴収する演奏権料がハネ上がり、儲からない」というハナシを書きました。
※以下、JASRACの演奏権料を節約するという視点で書いています。上記の前回Blogをぜひ読んでからお進みください。


ちなみに、海外のライブでは座席位置によってきめ細かい価格設定をするのが普通です。
1列目20万、2列目15万、3列目10万、アリーナ3万、スタンド2万、見切れスタンド1.5万…とか。
まあ、当たり前ですよね。イイ席は高い。遠い席は安い。アリーナ1列目も3階席も
同じ値段設定なのは、むしろ不自然。

ところが、日本のライブツアーのほとんどでは何故か「アリーナ1列目も2階席も同価格」という販売方式がたいへん多い。
これがなぜかはまた別の機会にするとして…

で、X JAPANの12月からのライブツアー

VIPパッケージとして、「98,000円」「55,000円」というのが売られてますが、流石はYOSHIKIさんという形でJASRAC演奏権値上がり問題を回避してます。
58dd8c79ab4cdbd21132b6149d977fbchttp://xjapan2015.live-vip.jp/vma/から引用、黄色マルは筆者


【VIPに含まれるのはあくまでS席13,000円のチケット、単に最前ブロックなだけ】
ということになっています。これならJASRACへの支払いは13,000円で済むね!
しかし、そうだとするとVIPプラチナとVIPゴールドの差は限定グッズのみになりますが、本当に差額43,000円に値する価値のあるものがプラチナには付くんでしょうか。


続いて、来年バレンタインに来日するマドンナのライブ
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http://www.madonna-japantour2016.com/から引用



こちらは、なんと座席の大半が「5万円」のSS席。
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申し訳程度に15,000円のA席と9,000円のB席を用意して、チケットの算術平均価格を下げています。

しかし、この値段で売るのもスゴイですが、1日目ソールドアウトして追加公演というのはスゴイですよね…
最近は外タレの追加公演はブッキングが厳しくアレンジしづらいと聞いてますが、グローバルでMadonnaのマネジメントを全て請け負うLive Nation自身の企画だからこそできたのでしょうね。


で、じゃあ「100円とか1円とかのチケット売ればもっと演奏権料、節約できんじゃん」ということなんですが、これは僕の知る限り2014年のBiSというアイドルの解散ライブでしか事例を知りません。
もっとあっても良さそうなんですが、なんで少ないんでしょうね…
BiSのケースも、当時の報道を見た感じ
「考えなしに10万円のチケットを売ったはいいが一般チケットがまるで売れず、あとからJASRAC演奏権に気づいて慌てて1円、2000円のチケットを売りだしてコストダウンに走った」ような感じもします。


2000年台前半までは、ライブは「CDの拡販のためのプロモーション」であり、宣伝になれば(CDが売れて回収できるので)赤字でも良かったとされていました。
ところがCDが売れない今、ライブはアーティストやプロダクションにとって最大のビジネス機会になっています。
コストを下げる、売上を増やす。 当たり前に普通の会社がすることを、あの手この手で繰り出す時代になってきています。